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アクセス解析で最初にチェックし、把握しておくべき指標

これまでアルケーの活動を通じて「アクセス解析の基礎」というテーマで勉強会を行ってきました。

参加者の方に「普段、アクセス解析をどのように活用していますか?」と質問してみたところ、「サイトへのアクセス状況の変化をみている」や「ランディングページや流入キーワードをチェックしている」といった回答がありましたが、Googleアナリティクスをガッツリ活用しているという方は少数にとどまりました。

「アクセス解析の書籍を読んでも、どこから手を付ければいいかよくわからない」といった声も聞かれましたので、これから数回に分けて、私がよく使っている分析手法(基本的な分析)を記事として紹介していければと考えています。

最初に、勉強会で行った内容の全体像をマインドマップでまとめるとこのような感じです。
※アクセス解析ツールはGoogleアナリティクスを用いて説明します。

今回は上図の赤枠の部分を説明したいと思います。画像をクリックすると拡大できます。PDF形式でもダウンロードできます(→ダウンロード)。

サイトとひと言でいっても、コーポレートサイト、ECサイトや情報サイトなど、さまざまな形があります。私自身これまで「(アフィリエイトサイトを含む)情報サイト」をメインに運営してきましたので、アクセス解析の基本的な部分は変わらないかと思いますが、若干情報サイト寄りの分析傾向があるかと思います。その点につきまして、ご了承いただければと思います。

アクセス解析のデータを見る視点

アクセス解析のデータを単純に見ただけでは、「ふーん」で終わってしまうおそれがありますので、基準を明確にしてデータを捉えていくようにしましょう。その際に「トレンド(推移)」「比較(基準との差異)」「セグメント(絞り込み)」の3つ視点を頭に入れておくと、目的に応じたデータ分析ができるようになるでしょう。

アクセス解析のデータを見る3つの視点

トレンド(推移)

アクセス解析データは日々積み上げられていきますので、そこには必ず傾向というものが現れます。時間の経過とともにある指標(たとえばアクセス数)が増加しているのか、減少しているのか、それとも横ばいなのかといったトレンドをつかむ視点です。

比較(基準との差異)

データが蓄積されることで、ある点とある点を比較することができます。たとえば、先週と今週のアクセス数を比較したり、目標値を基準として、その目標値に対する到達率を数字で比較したりする視点です。

セグメント(絞り込み)

データを全体で見るのではなく、より詳細に分析するために対象を絞り込みます。たとえば、「新規ユーザー」だけを対象として、アクセス数や直帰率を見たり、「自然検索経由のアクセス」だけに絞り込んでコンバージョンに至った動線を見たりする視点です。

Goolgeアナリティクスのファネル構造

次に、Googleアナリティクスがアクセスの特徴、流れを「4つのセクション」に分けて表現しているところに注目してみましょう。

Googleアナリティクスの4つのセクション

 

上図のように、Googleアナリティクスの左メニューは、「ユーザー」「集客」「行動」「コンバージョン」の4つの項目に分けられています。

 

また、これらはファネル(漏斗)構造となっていて、サイトへのアクセスを一連のフローとして捉えることができます。

Googleアナリティクスのファネル構造

アクセス解析は、先ほど説明した「3つの視点」と、この「ファネル構造」を織り交ぜながら、大きいところから小さいところへと対象を移しながら分析していきます。

私が最初に見る指標について

今回は、ある程度運用しているサイトに対して、アクセス解析データを共有してもらったときなどに、私が最初にチェックする項目についてご紹介します(見るべき指標は他にもありますが、特に重要と考えているもの)。

それは、Googleアナリティクスの「ユーザー」セクション内にある下記の2つの項目です。

・「行動」 > 「新規とリピーター」

・「モバイル」 > 「サマリー」

新規とリピーター

「ユーザー」>「行動」>「新規とリピーター」

「新規とリピーター」では、サイト訪問者の属性がわかります。先に新規とリピーターの定義を押さえておいたほうが、わかりやすいと思いますので、簡単に説明します。

「新規(New Visitor)」とは、サイトへ初めて訪問したユーザーのことを指します(前回のアクセスが過去2年以上前の場合も新規として扱われます)。「リピーター(Returning Visitor)」は、同じユーザーが2回目以降の訪問のことを指します。

Googleアナリティクスにおける新規とリピーターの定義

上図のように、アクセス解析の対象期間を「3/1~3/31」と指定した場合、ユーザーAは当該期間ではリピーターとして扱われ、全体では「新規1、リピーター3」とカウントされます。

実際に、いくつかのサイトで「新規とリピーター」の数値を見てみることにしましょう。弊社が運営している「保険ソクラテス(学資保険)」「みんなの評判ランキング」、コンサルをお受けしている「医療専門サイト」の新規とリピーターのデータです。

保険ソクラテス(学資保険)の新規とリピーターのセッションと割合

保険ソクラテス(学資保険)の「新規とリピーター」

みん評の新規とリピーターのセッションと割合

みん評の「新規とリピーター」

医療専門サイトの新規とリピーターのセッションと割合

医療専門サイトの「新規とリピーター」

上図の赤枠を見るとわかりますが、サイトによって、新規とリピーターの割合は大きく異なります。医療専門サイトでは新規よりリピーターのほうがセッション数が多くなっています。

「新規とリピーターの割合はどのくらいがいいのか?」といった質問をよく受けますが、こちらに関しては状況に応じて異なりますので、正解はありません。

ただし、現在自サイトの「新規とリピーター」の割合を把握したうえ、新たな施策や継続して運用していくなかで、どのように変化、推移しているのかをチェックしていく視点はとても大切です。

【補足】 トレンド(推移)を見る

Googleアナリティクスでは、新規とリピーターの推移をグラフで見ることができます。

新規とリピーターの推移グラフの設定

上図のように、各項目の左にあるチェックボックスにチェックを入れて(①)、「グラフに表示」ボタン(②)を押下すると、指定期間におけるそれぞれの数値(セッション)の推移がグラフで表示されます。

また、私が「新規とリピーター」で特に注意して見ているポイントは、それぞれのユーザーがどこからアクセスしてきてどこのページをみて、どこで離脱しているのかという一連の流れです。

リピーターのなかでも、3回以上訪問してきているユーザーがよく見ているコンテンツや、そのなかでコンバージョンに至ったユーザーがどういった経路をたどっているかという分析はサイトの改善に非常に役立つと考えています。

デバイスの割合

「ユーザー」>「モバイル」>「サマリー」

続いてデバイスの割合について見ていきます。ここではユーザーがどのようなデバイスでサイトに訪問しているのかを把握します。サイト全体のトラフィックにおける「デスクトップPC(desktop)」「スマートフォン(mobile)」「タブレット端末(tablet)」の割合が表示されます。

最近はどのジャンルでも、モバイル端末の比率が高まってきていますが、ジャンルやサイトの特徴によってデバイスの割合に差があります。実際にいくつかのサイトを例に見てみましょう。

保険ソクラテス(学資保険)のデバイスのセッションと割合

保険ソクラテス(学資保険)の「デバイスの割合」

みん評のデバイスのセッションと割合

みん評の「デバイスの割合」

ねずみ駆除サイトの各デバイスのセッションと割合

ねずみ駆除サイトの「デバイスの割合」

上図の赤枠のように、保険ソクラテスとみん評ではモバイル端末でのアクセス比率が高い状況ですが、ねずみ駆除サイトではモバイルとPCがほぼ半々の状況です。

このように、サイトに応じてデバイスの差が出てきますので、当然ながら施策の優先度が変わってきます。スマホ端末の割合が大きければ、スマホ端末への最適化を積極的に推進していく必要がありますし、PCとスマホの割合が同等であれば、優先度の高低を付けることができませんので、双方ともバランスよく対策していくのがいいでしょう。

セグメント活用事例

上記の「新規とリピーター」「デバイス」に関して、データを見るべき視点の「セグメント(絞り込み)」を活用することで、それぞれのセグメントでどのような特徴があるのかをより細かく分析できます。

ここではGoogleアナリティクスの「セグメント」という機能を使います。メイン画面の中段より少し上に「+セグメント」という領域があるので、そこをクリックします。

セグメントには、あらかじめ下記のようなセグメント項目が用意されています。ここでは例として「新規ユーザー」と「リピーター」にチェックを入れて、「適用」ボタンを押下します。

すると、下図の通り「新規ユーザー」は青色のグラフ、「リピーター」はオレンジ色のグラフで表示され、下の表では「新規ユーザー」と「リピーター」に区分され、各指標の数値が集計されます。

このように、Googleアナリティクスのセグメント機能を活用することにより、ある特徴をともなったアクセスに絞り込んだうえで、分析することが可能となります。

セグメント名と設定内容

Googleアナリティクスにあらかじめ設定されているセグメントで、今回のテーマである「新規とリピーター」「デバイス」に関するセグメントをピックアップして紹介します。

これ以外にもさまざまなセグメントが用意されていますし、必要に応じて新規で作成したり、すでにあるセグメント内容をコピー・変更して作ることもできます。

セグメント名 設定内容
【新規とリピーター】
新規ユーザー 過去2年以内にサイトを訪問したことがないユーザー
リピーター 過去2年以内にサイトを訪問したことがあるユーザー
【デバイス】
モバイル トラフィック スマホ端末からの訪問
タブレット トラフィック タブレットからの訪問
モバイルとタブレットのトラフィック スマホ端末とタブレットからの訪問
タブレットとPCのトラフィック タブレットとPCからの訪問

※「タブレットとPCのトラフィック」セグメントをコピーし、設定項目から「タブレット」を除外すれば、「PCだけのトラフィック」をセグメントとして作成できます。

Googleアナリティクスの「集客」「行動」「コンバージョン」それぞれのセクションで、このセグメント機能を活用して分析することが可能です。セグメントを使った分析の視点をいくつかご紹介します。

「集客」セクションでのセグメント活用例

・オーガニック(自然検索)のアクセスでは、新規ユーザーとリピーターでどのような違いがあるのか?
・直アクセスでは、新規ユーザーとリピーターでどのような違いがあるのか?

また、

・PCとスマホ端末では、ランディングページにどのような違いがあるのか?
・PCとスマホ端末では、参照元メディアにどのような違いがあるのか?

といったように、セグメントで絞り込んで、より詳細に分析できます。

同様に「行動」「コンバージョン」のセクションにおいてもセグメントを活用して、ユーザーの属性に応じた分析を行うことができます。

「行動」セクションでのセグメント活用例

・リピーターがよく見ているページはどこか?
・新規ユーザーがよく離脱しているページはどこか?

・スマホ端末でよく見られているページはどこか?
・PCでよく離脱しているページはどこか?

「コンバージョン」セクションでのセグメント活用例

・新規とリピーターでは、目標到達への遷移にどのような違いがあるのか?
・PCとスマホ端末では、目標到達への遷移にどのような違いがあるのか?

今回は箇条書きでの言及となりますが、この辺りの実際の分析事例は、今後折を見て別の記事でまとめていきたいと考えています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、アクセス解析データを見る3つ視点、ファネル構造といった切り口。また、Googleアナリティクスの「ユーザー」セクションのなかから、「新規とリピーター」「デバイス」の2つの項目を取り上げ、自サイトに対してのアクセス解析データの見方やセグメントという機能をご紹介しました。

Googleアナリティクスをすでに導入している方は、実際にご自身のサイトのアクセス解析データを分析してみるといいでしょう。この記事で紹介したサイトのデータと比較してみると、また異なった傾向がつかめて興味深いと思います。

今回の記事でご紹介したように、アクセス解析の目的を明確にして、どのようなデータをどうやって活用していくのかといった仮説と実践、そして検証を繰り返して、日々のサイト改善に役立てていきます。アルケーでは今後も勉強会などを開催しながら、事例をフィードバックしていきたいと考えています。

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